旧時代の象徴、石材とともに未来へと向かう

カナダ、オンタリオ州バーリントンのOld World Stone社は、30年以上にわたって石材を提供してきました。小規模な起業から、今では北米でも有数の砂岩、石灰岩、大理石材を扱う会社へと成長しました。欧州の様式に熟練した石工や彫刻家の手による伝統的な切石の技術と、コンピュータによる描画、切断、彫刻装置を使用した最先端の技術を組み合わせて加工しています。すべての切石作業は自社内で行われるため、品質管理とタイムリーな納品を実現。その結果、他にはない石材デザインが手頃な価格で生み出されています。

Old World Stone社は最近、OCTOPUZ、Mastercam、およびKUKAロボット(KUKA 120-R27000 Extra HA Quantic Robot 4Cコントローラ装備)を導入し、思い切って未来のテクノロジーに賭ける決断をしました。このロボットは、さまざまな切削用ヘッドビットを使用して石などの材料を彫るようにプログラムされており、細部まで彫刻することができます。

セールス/マーケティング担当副社長、Laurie Wellsは言います。

「時代の流れに遅れをとってはならないと思っています。当社の技術は昔ながらの手法によるものです。しかしその一方で、世界の他地域ではより安価な複製品が出回っています。スピードとコストでの競合です。このような伝統的技法の製品を提供し、千年以上も前からあるこの技術をこれからも継承していくためには、より優れた方法、より迅速な方法で作品を作ることが必要だと思ってやってきました。おかげで今では、コンクリートなどの安上がりな材料を使うまでもなく、競合他社よりも手頃な価格で本物を提供できます。」

最近、Old World Stone社はKUKAロボットを使用して、18年前に手作業で彫刻したのと同じ作品を、OCTOPUZとMastercamでプログラム作成し完成させました。熟練彫刻家が作成するのにかかった日数を把握していたため、手作業で石を切削加工して仕上げるのに比べて、新しい技術を利用すると約3分の1の時間で済んだことが判明しました。以前は数日かかっていたものが、今では数時間でできます。

時間の節約だけでなく、他のメリットもあります。

  • 熟練彫刻家に比べて採用しやすい実習生や彫工への熟練実技教育に注力

「難易度や危険度が下がったため、培われた作業体験をより多くの実習生に提供できるようになりました。それが誇りと熱意を育み、現場で実際にこの仕事ができることに感動してくれます。このような経験を共有する人が増えると、やる気が出て前向きになります。ロボットはキャリア構築に役立つだけでなく、これを更に発展させます。なぜなら、重要なスキルがもう最初から身についていて、後のキャリア形成に役立つからです。」

  • より安全で負荷の少ない作業環境の提供

「ある作業員は、白蝋病(エアハンマーの振動で指の血流が遮断されて起きる症状)や手首の手根管障害、肘の腱鞘炎、肩の痛みに悩まされてきました。40代も半ばになり、体力的に仕事ができなくなって仕事を失うのではないかと考えていたそうです。ところが今では、肉体的に厳しく破壊的な仕事を4~5日もかけて完成させる事はもうなくなり、ロボットが作業した切石を1日で仕上げています。このように、彼の仕事人生は終わりを迎えるどころか、むしろ長く続けられるようになりました。」  – Laurie Wells

  • 市場での競争力の強化

「ロボットで作業するようになって可能性の幅が広がり、さまざまな状況に対応できるようになりました。コストやタイミング、労働力の問題で以前は関わることができなかったプロジェクトの入札にも、今ではしっかりと競合することができます。」

ロボット工学を検討している人にアドバイスを求められると、Laurieはこう答えます。

「まずは飛び込んでみてください。それが未来につながっていきます。遅れをとらないように、ついていきましょう。」

このシリーズの続編では、雇用情勢の変化と、世界を変えるためにロボットに何ができるかについて見ていきます。ご期待ください。

Old World Stone社について

Old World Stone社では、欧州様式で修行した石工や彫師の手による伝統的な切石の技術と、コンピュータによる図面作成、切断、彫刻機器を使用した最先端の技術を融合させています。製作はすべて内製化され、品質管理とタイムリーな納品が可能です。この取り組みが、手頃な価格での独創的な石材デザインに結実しています。

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OCTOPUZのより詳細な情報をご確認いただくには、OCTOPUZ日本語ウェブサイトをご覧ください:
http://www.octopuz.jp