ロボットはあなたの仕事を奪うのか?

ロボットには常に共通の脅威が付きまといます。自分の仕事を取られてしまうのではないか?
このような新しい技術がもたらす脅威は避けて通ることはできません。そしてこの事は何百年も前から存在していました。
そして一つの仕事が失われるごとに、常に新しい仕事が生まれてきたのです。

これまでの技術革新というのは、馬車作りなどのような時代の移り変わりによるものであり、同時に何百万という自動車製造の雇用を生み出していました。
マーケティング、ナノシステムエンジニアのような仕事は、たったの30年前には存在しなかったデジタルな時代の雇用と言えましょう。
30年前には、人々はこのような業務を想像することすらなかったにも関わらず、今日では当たり前のものとなっています。
労働というものが、いかに迅速に変化しているかがわかります。

しかしこれらの変化というのは、主に良い方向へ導いています。
技術の変化によって多くの場合、仕事の品質や給与は上がっています。国際ロボット連盟(IFR)によると、品質が向上し続けるにつれ、洗練されたハイテクなロボットシステムの必要性は増してきています。
https://ifr.org/downloads/press/Executive_Summary_WR_2017_Industrial_Robots.pdf

カナダのオンタリオ州バーリントンにあるOld World Stone社は、顧客の要望に合わせて石の切削を行っています。セールスマーケティング部門の統括責任者であるLaurie Wellsは次のように述べています。

“私たちの手仕事はとても伝統的なものです。しかし今日では、より安価な別のパーツでまかなわれることが増えています。スピードとコストが弊社にとっての競争相手です。製品を北アメリカ市場で提供し続けるには、私たちの芸術的な作品をより良く、早く作る必要があるのです。”

その答えは、KUKA 120-R27000 Extra HA Quantec Robot with 4C Controller (KRC4コンパクト) に投資を行い、少し特殊なミーリングヘッド使って石やその他の素材の精細な箇所の彫刻を行うということでした。
当初、従業員はこれに反対をしていました。ロボットが熟練の彫刻家たちの仕事を奪ってしまうという懸念を抱いていたからです。

しかし実際は、ロボットが大きなブロックからある程度の大きさ切り出すような、肉体的に負担の大きく、繰り返し発生する業務を取り除いてくれる、ということに気づいたのです。
以前、とある従業員は白い指 (エアーハンマーの振動で指に血が巡らなくなった状態)、手首の手根管症候群、肘の腱鞘炎、肩の痛みに苦しんでいました。彼は作業を思うように出来なくなってしまい、キャリアを諦めざるを得ませんでした。しかし、今はロボットがあります。
彼は現在、工具痕跡をつけたり、仕上げをおこなったりという、作業の楽しい部分だけを行うことができるのです。
以前は4~5日かかっていた作業が、現在では1日半で完了できるようになり、現場の効率性は飛躍的に上昇しました。実際、ロボットに投資を行えばこのようなことは当たり前に起こるのです。
ロボットは“仕事”を奪うものではありません。繰り返し発生し、時に人を傷つけるような“課題”を肩代わりしてくれるのです。

ビジネスにロボットを導入して課題を完了させることによって、従業員はより興味深い、クリエイティブな仕事を行うことができます。
キャリアの可能性が失われるのではなく、さらに広がっていくのです。
この場合もロボットは、仕上げ作業を学ぶために新しい人材を雇う助けになっています。この現場でも、将来的により大きなロボットを導入し、全ての現場、特にプログラミング面に置いて従業員を増やそうと計画しています。

ロボットは、従業員の肉体的な厳しさを削減してくれると共に、全体的な業務環境を安全なものにします。
伝統的な彫刻は環境的に有害な粉塵が発生し従業員の身体にも良くありません。しかし、ロボットは湿った状態で作業を行うため、粉塵はとろみのある状態になります。

“粉塵や、多くの従業員の消耗を削減することができると同時に、24時間365日稼動する、指示を出す必要のないマシンを手に入れました。まさにこれは未来です。” – Laurie Wells

雇用の環境を変え、ロボットが世界を変える助けになる、そんな良い流れができたのです。

(この記事は OCTOPUZ incからの翻訳記事です)

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