積層造形:ペンダント教示からオフラインプログラミングへ

昨年、コネストガ・カレッジ(カナダ)では、製造エンジニアリング/溶接・ロボットプログラムの学生グループが、ワイヤアーク方式で積層造形ができるかどうかの判断に焦点を当てた研究プロジェクトに取り組みました。

それから一年後。 コネストガ・カレッジで同じプログラムの学生であったIan Baxter氏とTristan Danzinger氏 は、世界中の製造プロセスや溶接プロセスに革命を起こしている、かなり新しい技術に興味を持ちました。それが、オフライン ロボット プログラミング(OLP)でした。

Ian氏 とTristan氏は、積層造形に関する従来の溶接処理およびパラメータの調査を行い、ロボットのプログラム方法に変更を加えました。OCTOPUZのロボティクスアプリケーションとシミュレーション ソフトウェアを使用すると、ロボティクスアプリケーション を用いたワイヤアーク積層造形の実行がどの程度簡単になるかを判断するため、この技術プロジェクトは延長されました。

「ロボティクスアプリケーション であるOCTOPUZが加わって、より複雑な形状ができる可能性のある、込み入った部分の開発ができるようになりました。また、特にOCTOPUZのように近年業界で普及しつつあるロボティクスアプリケーションの実地体験を、数多く積むこともできました。」– Ian Baxter & Tristan Danzinger

このプロジェクトでは、FANUC ARC Mate 100iCをリンカーン社製の電源装置および溶接装置と共に使用しました。ソフトウェアに関しては、Ian氏とTristan氏はSolidworksを用いて部品を作成し、Slic3rで部品をスライスしてGコードを作成し、OCTOPUZでSlic3rから生成されたコードを解釈し、そのコードをロボットに送信しました。

「OCTOPUZには様々なコードを安定して受け入れてくれる機能があるので、それが一番役立ちました。3DプリンタにエクスポートするためにSlic3rで生成されたコードをOCTOPUZで解釈し、そのコードを6軸ロボットコードに変換しました。他のソフトウェアでこんな事ができるでしょうか。変更の追加やツールのオン/オフ、回転角度の調整は、全てOCTOPUZを介して行われました。Slic3rでスタートし、ロボットで完了する作業でしたが、OCTOPUZがその間の作業全てに関わっています。」– Ian Baxter & Tristan Danzinger

最終的な評価をお聞きすると、彼らは足りなかった部分とうまくいった部分を説明してくれました。

「これで成功の足場は固めましたが、さらに発展させるためには、溶接プログラム作成というよりはソフトウェア プログラムを作成する必要があるのではないかと思います。特にSlic3rのほうで遭遇した問題の多くは、私たちがあまり持ち合わせていなかったプログラムの知識が多くあれば、克服できていたでしょう。自分の知識ベースで、多くの溶接に関わる問題を解決することができました。」– Ian Baxter & Tristan Danzinger

二人とも、このプロジェクトはプログラムのカリキュラムに組み込むだけの価値がある、と述べています。彼らはプロジェクト管理、時間管理、チームワークのスキルを習得しただけでなく、スポンサーや外部関係者との対応に迫られるという体験もしました。この研究プロジェクトで学生は自分自身の興味を探求し、また、プログラムの他のグループには頼らずに独自の事柄に取り組む機会を得ました。

「学生が自分自身の時間を分かち合い管理し、より自主性を得られることは有益であり、現実社会で非常に役立つスキルとなります。」– Ian Baxter & Tristan Danzinger

さらに、お二人に卒業後の計画を尋ねたところ、ロボットの分野に関わることに興味があるそうです。二人とも、将来のために最適な進路探しに余念がありません。  OCTOPUZチームは彼らに感謝の意を表し、未来に幸あれと祈ります。

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